ごめん、やっぱ忘れたかも
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私は、彼女が憎かった。
私は彼女のすべてを奪いたかった。みんなに愛されたかった。一度でいいから日の当たる世界にたってみたかった。そのためには彼女が邪魔だった。
でもそれももう昔の話。今は私が彼女の役割を担っている。もう影でいることはない。その必要はない。あのときの快楽がせり上がってくる。私、今、ひどく、愉快だ。
ねえ、わたし、ちゃんとかわいく笑えているかしら?
肌寒くなってきたので私は、部屋の中へと戻った。
ベッドに戻る途中何が踏みつけてしまったのか乾いた音がした。箱を手に取ってみたが、もう中身は壊れてしまっているだろうことは開けなくても分かる。仕方ないのでぐしゃぐしゃにつぶれた箱をゴミ箱へ放り投げた。
ふと、カーテンの開いた窓から空を見上げると、空高くに浮かぶ半円が白く無機質に光っている。
「ああ、姉さん。私、姉さんのモノは全部手に入れた。だからこれからは、姉さんよりももっと幸せになってみせるわ」
これからの世界は私にいろいろな感動を与えてくれるに違いない。そして、必ず欲しい物は手に入れてみせる。
でも、何かを忘れている気がする。それは、とても大切な何かのような気がするが、思い出せない。けどそれもきっと、いつか小さなきっかけで思い出せる気がする。それが大事な物ならそれもいつかきっと取り返してみせる。
そして、私は姉さんが手に入れられなかったモノでさえ、きっと手に入れてみせる。私は彼女とは違うってことを証明してみせる。
「ふふっ、あははっ」
私の乾いた声が夜の空に溶けていった。
でもそれももう昔の話。今は私が彼女の役割を担っている。もう影でいることはない。その必要はない。あのときの快楽がせり上がってくる。私、今、ひどく、愉快だ。
ねえ、わたし、ちゃんとかわいく笑えているかしら?
肌寒くなってきたので私は、部屋の中へと戻った。
ベッドに戻る途中何が踏みつけてしまったのか乾いた音がした。箱を手に取ってみたが、もう中身は壊れてしまっているだろうことは開けなくても分かる。仕方ないのでぐしゃぐしゃにつぶれた箱をゴミ箱へ放り投げた。
ふと、カーテンの開いた窓から空を見上げると、空高くに浮かぶ半円が白く無機質に光っている。
「ああ、姉さん。私、姉さんのモノは全部手に入れた。だからこれからは、姉さんよりももっと幸せになってみせるわ」
これからの世界は私にいろいろな感動を与えてくれるに違いない。そして、必ず欲しい物は手に入れてみせる。
でも、何かを忘れている気がする。それは、とても大切な何かのような気がするが、思い出せない。けどそれもきっと、いつか小さなきっかけで思い出せる気がする。それが大事な物ならそれもいつかきっと取り返してみせる。
そして、私は姉さんが手に入れられなかったモノでさえ、きっと手に入れてみせる。私は彼女とは違うってことを証明してみせる。
「ふふっ、あははっ」
私の乾いた声が夜の空に溶けていった。
(END3. BADEND)
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